2020.7.15

5分で解説!More繁盛の活動まるわかり

More繁盛の活動の発端を知る!

繁盛(はんせ)地区は、兵庫県宍粟市の最北部に位置し、揖保川源流域に位置する人口900人ほどの里山です。
かつては林業や農業、養蚕、素麺業などが発達し活気もありましたが、現在は都市部への人口の流出や少子化により急激に過疎化、高齢化が進んでいます。

地域としては、人情味あふれ連帯意識も強く、「今何かをしていかないとこの地域は消滅してしまう、何とか地域を守っていく方法がないか」と集落単位では早くから危機意識を持って集落の維持に努めている地域でもあり、平成28年に繁盛地区まちづくり組織として、More繁盛(モアハンセ)を設立しました。

2020年8月頃にはNPO法人More繁盛として、法人運営できる体制を整え活動しています。

NPO法人More繁盛のメンバー構成

理事:6名
社員:10名(理事を含む)
繁盛地区サポーター(6名程)
都市部からのサポーター(3名程)
(20代~70代で活動実施中)

事業内容

  • 繁盛米のブランド化
    減農薬米コシヒカリ(ひょうご安心ブランド認証)
    農薬肥料不使用イセヒカリ
  • 独自の特産品開発(甘酒、桑茶、ジビエ丼)
  • イベント出店
  • ゲストハウス繁盛校(旧繁盛小学校)の運営

NPO法人More繁盛は下記のような部門構成されており、事務局での企画、予算管理の下で毎月More繁盛定例会(25日)にて全体合意を行い推進しています!!

繁盛地区の特産品の6次産業化

地域の新たな特産品として、

  • 「ひょうご安心ブランド」の認証を取得した減農薬のコシヒカリ
  • 2018年から生産にチャレンジしている農薬肥料不使用(無農薬)でのイセヒカリ

これら2つのお米を「繁盛米」としてブランド化しました。

ここ繁盛地区は、コシヒカリの生産に適している気候でもあり、鮎の住む揖保川源流域のきれいな水の影響もあり、昔から「繁盛のお米は美味しい」と言われる地域になっています(^^)/!

標高500mの草木集落で清らかな空気の中、地元の人とボランティアの方が集まって、手もみで製茶をおこなう「桑茶づくり」。
50年以上たつ古木の桑の木を活かし、新鮮な桑の葉を薪火で蒸して、手もみで製茶する「桑茶」は、香りや味が良いのが特徴です。

2020年2月からは、繁盛米+緑米(古代米)をブレンドした、無添加・手作りで生産する「甘酒」の販売も実現しました。
市販の甘酒の中ではかなり高価な甘酒となりましたが(笑)、本数は少ないながらも神戸や姫路の都市部の物産館での販売も順調に実績を積んできています。

【繁盛米・甘酒・桑茶の販売場所】
きてーな宍粟へはこちら!
好きやde西播磨

More繁盛の特産品で目指すところは、「他にはないプレミアムなこだわりのモノ」をテーマに日々商品開発を企画しています。
薄利多売ではなく、「少量生産でもしっかりと利益の出る仕組みづくり」が、今後の組織を継続させていく上での重要なテーマだと考えています。

そして、販売方法も自分たちで販路を作るために営業活動を行ったり、ネット販売、Instagram、FacebookなどのSNSを活用し、個人とのつながりを大切にした、「6次産業化」が少しずつできるようになってきました。

阪神間からファミリー層や外国人が参加しての自然体験事業

2019年4月より、廃校となった旧繁盛小学校(2016廃校)をMore繁盛が宍粟市よりお借りし、「事務所設置及び収益事業の拠点」として活用しています。
More繁盛の1つの収益の柱となっているのが、「四季を感じながら行う自然体験事業」です。

4月:たけのこ堀
5月:桑茶づくり
6月:無農薬米の田植え、
8月:田んぼの草取り作業とそうめん流し&鮎掴み取り、
10月:手狩りでの稲刈り
(雨天時は、餅つきやひょうたんランプづくりもあります!)

があります。

ゲストハウス繁盛校(旧繁盛小学校)の、校舎・体育館・目の前の田んぼや揖保川をフルに活用して、1日中繁盛の自然を満喫できる内容となっています。
食事は、More繁盛のスタッフや地元の方に準備は頼みますが、全ておもてなしをするのではなく、「参加者と一緒に食事を作る」ことで、スタッフの負担を軽くできるように工夫しています。

2020年は残念ながら新型コロナウィルスの影響で、自然体験事業を中止としましたが、昨年は阪神間からファミリー層や姫路からのマイクロバスを手配することにより外国人にも参加頂き、1イベント50人程度、年間通じて延べ、140名ほどの参加を頂きました。

集落機能の移転と地元住民×関係人口の憩いの場づくり

繁盛地区には8つの自治会があり、それらは連合自治会を中心に運営されており、集会や、健康体操、PC教室などを行う「センター繁盛」という施設が活用されていました。
しかしながら、この施設は宍粟市による閉鎖が従来より打診されており、今回、旧繁盛小学校の改修条件として、「センター繁盛の機能移転及び閉鎖を含めること」で、改修費用である助成金を使用できるようになりました。

この為、旧繁盛小学校の改修には、地元住民の集会の場所となる会議室、健康体操などを実施できる大和室(24帖)などを盛り込んでいます。

また、More繁盛が主催する「秋穫祭」を改修前の小学校にて実施し、地元住民の方約220人に参加頂きました。
More繁盛の出店ブース、懐かしの給食を再現した教室喫茶、地元住民の有志による出店などで盛り上がりました。

この秋穫祭にて、地元住民に対する小学校の活用計画を説明し、More繁盛の活動拠点と今後のバイカーをターゲットとしたゲストハウスを作っていくことを説明しました。

繁盛という縁起の良い地名をブランド化し観光の拠点(ハブ化)へ

繁盛地区には、観光資源となる有名な文化財や名所はありませんが、姫路や朝来、伊根などの景観や歴史、文化を好むバイカ(ライダー)や外国人をターゲットとし、兵庫県近隣の観光名所のハブ(経由の中心地)として、
ゲストハウス繁盛校(旧繁盛小学校)を位置づけていこうと考えています。

More繁盛のロゴ

その為に、繁盛地区のみで取り組みをPRするのではなく、すでに多くの観光客を誘致している他地域に積極的に営業活動を行い「繁盛の里山と他の地域をつなげ」相互で観光客の移動が行われる仕組みを作りたいと考えています。

ここ最近では、大阪・神戸などから、「これからは都会よりも田舎が面白い」と思う、20代~40代の若者が定期的に繁盛地区に通うようになり、宍粟市協働まちづくり推進モデル団体として認定されたNPO法人More繁盛と、ここ繁盛にしかないアイデアを形にするため協力し合っています。

新しく設計するよりも、その里山に昔からあるものにアイデアを添えて付加価値をつける
「里山ブリコラージュ」の思想
を取り入れ、

  • 繁盛という地名
  • 縁起モノの瓢箪
  • 関係人口にオープンな田舎

を目指して取り組んでいきたいと考えています。

「おもしろき、繁盛をもっとおもしろく!・・・」

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